本日の我々

腐女子カップルの片方

ゲイビを借りに行こうとした話

 

どうも初めまして。銃と言います。

タイトルの出オチ感は否めないが、今から私はこのブログを開設するきっかけの話をする。こんなタイトルだけど。このブログは、彼女とゲイビを借りに行こうとした道中の彼女の鶴の一声で生まれたのである。

 

 

 

あれはGW真っただ中、彼女と久々のデートで浮かれに浮かれていた時のこと。あれはとても充実した一日だった。食事をしたり映画を見たり、普通のデートとしてもかなり充実していた。まあコナンカフェにも行ったけど。ヴィレヴァンでグッズ買ったりしたけど。オタクとしてもかなり充実している。今考えても素晴らしい一日だ。

そんなコナンカフェへ向かう道中か、その帰りか。その時だった。ふと彼女が私へ言ったのだ。「近くのツタヤのアダルトコーナーに入ってゲイビを探してみよう」と。

 

は?なにその発想天才???
私は洋画が好きなのでツタヤによく行く。だが私にとってはこの時点でまだツタヤは映画を借りに行く所だったのだ。もちろん今までアダルトコーナーに入ったことはない。入る理由もなければ、入ろうと思ったこともない。男女のアダルトビデオより、男性同士のゲイビの方が興奮するからだ。それに、そもそも彼女も私も割と最近18歳になったので入れなかったし。十八禁解禁~↑↑というテンションでゲイビは見てるけど(私は海外のゲイビが好きです)流石に借りる、もしくは借りれると思ったことはない。私の中で相反する物だったツタヤとゲイビを、彼女は既に結び付けていたというのだ。天才である。同じことを考えたことがある人はいるだろうか。あなたも天才です。

 


そうして、最寄りのツタヤまでの道中がこの日のハイライトとなった。あまりに楽しくて面白かった。瞬間最高テンション率第一位。具体的に何で盛り上がっていたのかはあまり覚えていない。多分、あのコーナーに本当にゲイビはあるのかとか、私の見たことがあるやつがあったらどうしようだとか、見つけて借りた所でどこで見るんだとか、そんなことだと思う。めちゃくちゃしょうもない。

そして、ここだ。この時、彼女が「この状況が面白過ぎるからエッセイにすれば」ということを言ったのだった。私個人として勝手に、パンセクシュアルの女性カップルな私がブログを書いたらどうたらこうたら~とかちょっと真面目な理由もあったのかもとか思ってたけど、よくよく思い返せば完全にテンションの産物じゃん。でももう実行に移してしまっているのでしょうがない。折角はてなブログを使おう!と思いついたのに、書いてみればみるほど内容のしょうもなさを実感してほんとにこれでいいのかと思ってしまっている。これでいいということにしておく。

ともかく、有り余る期待と興奮を抱えながら、我々はツタヤに辿り着いた。

アダルトコーナーを見つけるも、入り口付近の洋画コーナーで男性が物色しておりどうも入りにくい。ここでやっと「どうする?本当に行く?」という気持ちが我々に芽生える。ノリノリで十代の女二人が入って、もし中に先客がいたらその人はかなり気まずいのではないか。しかしこの変に上がったテンションを持て余す訳にはいかない。私は十八禁を主張する黒い暖簾の隙間からこの中に男性スタッフ一人しかいないことを確認した。付近に人がいなくなる。今しかないと、気持ちを固めて我々は暖簾をくぐった。

するとコーナー全体が一望できた。吊るされた女優のポスターの笑顔が眩しい。そして何より、一見してすぐに悟ったのだが、そこにゲイビは無かった。しっかりタイトルを見て探したら見つけられたかもしれない。でも、我々は入った瞬間、「あ、これ無いわ」という想いを共有していた。何故だかはわからない。しかし明らかにそこにゲイビは無いのだ。すぐにコーナーを出て、憑き物が落ちたような心持でツタヤを後にした。

 

帰り道、我々は着いてすぐにアダルトコーナーに入れなかったことは良かったのではという結論を導き出した。あのテンションのまま入ってゲイビが無いとなるよりは、落ち着いて店を出れた数分前の方が良い結果だったのだ。きっとそうだ。きっと。あははは。私たちは互いを納得させた。


後日、私はツタヤオンラインでゲイビを検索したのだが、目ぼしい物を探せなかった。やはりゲイビは無いのか。いや、探せていないだけかもしれない。どなたか、女二人でもゲイビを借りれるビデオ屋があったら教えてください。